一眼の手ブレ補正性能の比べ方を徹底解説!
こんにちは!Masaです!
せっかく、一眼カメラや高級コンデジを買うなら、きちんと比較して納得して買いたいですよね?
そこでぶち当たるのが、
スペック表記の分かりにくさ&取っ付きにくさ
ではないでしょうか?
今回は、そんな分かりにくいスペックの一つ、「手ブレ補正」の比べ方について解説します!
INDEX
手ブレ補正の種類
一口に「手ブレ補正」と言っても、じつは色々と種類があります。
一覧にすると、こんな感じ。
一つずつ見ていきましょう!
光学式手ブレ補正
まず、手ぶれ補正は大きく二つに分かれます。
光学式手ブレ補正
と
電子式手ブレ補正
の二つです。
「光学式手ブレ補正」というのは、
手ブレを打ち消す方向に、レンズやイメージセンサーを物理的に動かして補正を行う方式のことです。
レンズとイメージセンサー、それぞれの場合で見ていきます。
レンズ内手ブレ補正
まずはレンズ内での手ブレ補正です。
「レンズ内手ブレ補正」と言ったり、「レンズシフト方式」と呼ぶこともあります。
その名の通り、「レンズ内」で「レンズがシフト」することで手ブレを打ち消す方式のことです。
より詳しく言うと、
レンズ内に振動ジャイロ機構を備えた補正レンズを組み込み、その補正レンズがブレを打ち消す方向に動き、光軸を補正する方式
のことです。
要するに、レンズ内で、補正用のレンズが動いて手ブレを打ち消してくれるというわけです。
ボディ内手ブレ補正
次は、「ボディ内手ブレ補正」です。
「イメージセンサーシフト方式」とも言います。
名前の通り、今度は「ボディの中」の「イメージセンサーがシフト」してブレを打ち消してくれます。
より詳しく言うと、
ジャイロ機構がブレを感知し、そのブレと反対方向にイメージセンサーをシフトさせ、光軸を補正する方式です。
これは全てのカメラについている訳ではありません。
オリンパスのOM-Dシリーズや、ソニーのα7M2以降の機種などに搭載されていて、他にはないメリットとしてアピールされています。
電子式手ブレ補正
さて、「光学手ブレ補正」を詳しく見て、忘れてしまったかもしれませんが、「電子手ブレ補正」というものもあります。
「光学手ブレ補正」が、レンズやセンサーなどハードウェアを制御して手ブレを補正していたのに対して、
「電子手ブレ補正」はソフトウェア制御によるブレ補正です。
イメージセンサー上の撮影可能領域を一定のサイズに狭め、撮影の際にバッファメ
モリに画像を読み込みます。
そして、最初に撮影した画像とそれ以降に撮影した画像とを比較し、そのはみ出し量を演算。
撮影可能領域を自動的にずらして撮影し記録する方式です。
「複数の画像を比較しながら補正する」という性質上、動画には有効な手ブレ補正の方式です。
しかしながら、静止画では光学式ほど効果が期待できないというデメリットもあります。
一眼で行われる手ブレ補正は、これで全部です(たぶん…)
「光学式なのか」、「電子式なのか」で性能が大きく分かれそうですが、
「光学式同士」、あるいは「光学&電子を組み合わせたもの同士」をどう比較すれば良いのでしょうか?
ここから、スペックの比較方法について見ていきます。
何方向の手ブレに対応できるかを表す「軸」
まずは、「軸」について説明します。
「手ブレ」と言っても、様々な方向へのブレがありますよね?
上下の手ブレなのか、レンズ先端の角度のブレなのか、etc…
何方向へのブレに対応しているのかを表すのが、「軸」なのです
「5軸手ブレ補正」は、「5種類の方向に対する手ブレを補正できる」という意味なのです。
具体的にどの方向のブレに対応しているのかは、基本的には仕様を見て確認する必要があります。
しかし、OM-Dやα7RM3などに搭載されている「5軸手ブレ補正」は、補正可能な全方向のブレに対応しているので、確認の必要も実はありません。
詳しいことは割愛しますが、補正できる手ブレは、「5軸」で目一杯なのです。
手ブレ補正の程度を表す「段」
次に、手ブレ補正のスペックを見る上で重要なのが、「段」という考え方です。
「段」は「明るさ」の概念です。
露出を0から+1に上げると、「1段」明るく撮れます。
反対に、露出を0から-1に下げると、「1段」暗く撮れます。
「段」を説明すると、軽く1記事になってしまうので、詳しいことは改めて書くことにして、手ブレ補正に話を戻します。
「5段」の手ブレ補正が効くといった時、それはどう言う意味なのでしょうか?
実は、
光量が5段分明るくなるようにシャッタースピードを遅めても、遅める前と同様程度にブレない写真が撮れる
という意味です。
普通、シャッタースピードを遅めると、それだけ光が入ってくる反面、被写体がブレやすくなってしまいます。
しかし、そのブレを「5段分までなら補正するよ。」という意味なのです。
補正の段数が大きいほど、補正機能が優秀ということですね。
もちろん、撮影環境によって何段補正が効くかは変わるので、最後は実機で試してみるより他はないんですけどね。
参考記事:
【一眼初心者】「シャッタースピード」とは何なのか?わかりやすく解説!
実例:ソニーの「α7RM3」の場合
さて、最後に実例を見てみましょう。
話題の最新機種、ソニーの「α7RM3」でみていきます。
「α7RM3」の製品情報ページの中の、「主な仕様」をみてみると、手ブレ補正の欄があります。
そこには、
手ブレ補正機能 方式 イメージセンサーシフト方式5軸補正 (補正方式はレンズ仕様による) 補正効果 5.5段(CIPA規格準拠。ピッチ/ヨー方向、Planar T* FE 50mm F1.4 ZA装着時、長秒時ノイズリダクションオフ時)
このように書いてあります。
まず、手ブレ補正の方式は、「イメージセンサーシフト方式5軸補正」とあります。
これは、「ボディ内5軸手ブレ補正」と同じ意味ですね。
イメージセンサーを動かす方式で、全方向へのブレ補正が可能というわけです。
次に「補正効果」の欄をみると、「5.5段」とあります。
カッコ内の条件で撮影した場合、5.5段分の手ブレ補正が効くというわけです
なかなか強い手ブレ補正が期待できそう、というわけです。
まとめ
いかがでしたか?
手ブレ補正のスペックの意味が分かるようになってくださっていれば幸いです。
ただし、カメラを選ぶときは、スペック表を見るだけでなく、実際に触ってみることが一番重要なのでね。
スペック表はあくまで参考までに。
それでは、今回は以上です!