せっかくダイビングに行くなら、海の中の素敵な光景を写真に収めたいところ。
しかし、予備知識なしで、自分にピッタリ合った水中撮影用のカメラを選ぶのは難しいことです。
そこで、このページでは、初心者から上級者まで、自分にピッタリ合った水中用のカメラを選ぶ方法を分かりやすく解説しました。
選び方だけでなく、おすすめの機種も具体的に紹介しているので、参考にしてみてくださいね。
ダイビングで綺麗な写真・動画を撮る方法は3つある
海中で写真や動画を撮る方法は、大きく分けて3つあります。
- 防水デジカメを水中に持ち込む
- 陸上用のカメラをハウジングして持ち込む
- GoProなどの、防水ウェアラブルカメラを持ち込む
それぞれ、どんなメリット・デメリットがあるのか見ていきましょう!
防水デジカメを水中に持ち込む
まずは、防水デジカメを持ち込む方法です。
防水デジカメとは、カメラ本体が防水の仕様になっていて、防水用のケース(ハウジングと呼びます)なしで水中撮影ができるカメラのことです。
防水デジカメのメリット
防水デジカメを使うメリットは、
- 比較的安価に水中撮影が始められる
- アクセサリー類が少なくて済むので、荷物がかさばらない
といった点です。
非常に強力な防水性能を持ちながら、割とお安い価格で売ってくれているのが、防水デジカメの最も良いところです。
初心者の方が、最も手が出しやすく、水中撮影を始めやすい機材だと言えるでしょう。
防水デジカメのデメリット
反対に、デメリットは、
- センサーサイズなど、基本性能で他の陸上用カメラに劣ることが多い
- 本体防水のため、見た目はゴツいものが多い
最大の不安材料は、カメラとしての基本性能です。
デジタルカメラのイメージセンサーが大きいほど、綺麗で本格的な写真が撮れやすくなります。
残念ながら、防水デジカメのセンサーサイズは、カメラの中では最も小さい部類に入ります。
また、本体に防水性能を付けさせている防水デジカメは、ズームなども制限されがちです。
より詳細な防水デジカメの選び方はこちら
別記事にて、防水デジカメの賢い選び方をご紹介していますので、よかったら参考にしてみてください!
参考記事:
防水非対応の陸上用カメラをハウジングして持ち込む
二つ目の方法は、防水の付いていない普通のカメラをハウジングする方法です。
「アクセサリーを使って、陸上用の普通のカメラに防水を付けよう」
という考えの方法という意味です。
例えば、コンパクトデジタルカメラ(コンデジ)のハウジングアクセサリーがこれです。
こんな感じに、頑丈なケースを使ってカメラをすっぽり覆ってしまうことで、防水にするのです。
ハウジングのメリット
ハウジングのメリットは、
- 高画質な高級コンデジや一眼を水中に持ち込める
- 陸上でも非常に高画質なカメラとして活躍してくれる
素晴らしいスペックのカメラを水中に持ち込むことができるため、防水デジカメよりもキレイな写真が撮れる方法だと言えそうです。
センサーサイズが1インチを超えるコンデジや、一眼カメラを持ち込めば、やや光量が足りない海中でも、手ブレしないキレイな写真が撮れるでしょう。
他にも、コントラスト(明暗さ)や色の出方、背景のボケかたなど、画質に関わる全ての面で、防水デジカメを凌駕することができます。
すでにダイビングに結構ハマっている方や、これから趣味にしていこうとお考えの方には、こちらの方式がとてもおすすめです。
ハウジングのデメリット
反対に、ハウジングのデメリットは、
- アクセサリー&カメラを合わせると、かなり高額になる場合もある
- アクセサリーとカメラが必要なので、ややかさばる
- カメラのモデルによっては、純正のアクセサリーが存在していない
といったところでしょう。
初心者にとってネックになるのは、やはり値段のところでしょうか。
コンデジであっても、1インチを超える大型センサーを搭載しているモデルは、5万円以上すること必至です。
それに加えて、ハウジングのアクセサリーも数万円が相場ですから、結構な投資が必要です。
ハウジングするメリットも減ってしまいますから、センサーサイズのより小さいカメラを選ぶのも微妙なところです。
高級機をハウジングしてキレイな写真を撮るなら、多少の出費は覚悟する必要はありそうです。
GoProなどの、防水ウェアラブルカメラを使う
最後は、GoProなどの防水ウェアラブルカメラを使う手です。
今となってはお馴染みの、GoProとアクセサリーのコンビを駆使して水中を撮影するスタイルです。
ウェアラブルカメラのメリット
ウェアラブルカメラのメリットは、
- 動画撮影に長けている
- 取り付けアクセサリーが豊富(特にGoPro)
- 地上での用途も多彩
- GoProを持っているだけでちょっとイケてる感じを出せる
といったところでしょうか。
あまり知られていないかもしれませんが、GoProをはじめとするウェアラブルカメラは、静止画よりも動画向きです。
その理由は、ズームです。
あれだけコンパクトにしているので、一眼のように画質を維持しながらズームすることはできません。
GoProのズームは、スマホと同じで、写真をトリミングすることでズームしているように見せている感じです。
ズームが自在にできないため、写真の撮影という点では実はあまり使い勝手がよくありません。
ズームはできませんが、コンパクトなボディという最強のメリットがGoProにはあります。
コンパクトゆえに、体の一部に取り付けることができるので、自分の「アクションの視点」を動画に収めるのがとても得意です。
激しいアクションの中でも、鮮明な映像が撮れるよう、強力な手ぶれ補正も搭載しているので、安心して撮影に臨めます。
ウェアラブルカメラのデメリット
すでに話してしまいましたが、
- 写真撮影には適さない
デメリットはこれに尽きます。
先ほどのズームの話もそうですし、動画用に作られているので、センサーサイズも小さめです。
動画は大量のコマ数を撮るので、センサーを大きくするとデータ量が大きくなりすぎてしまうのです。
陸上でも使用用途が多くありそうかどうか、GoProに憧れがあるかどうか、といった点が、選ぶ決め手になりそうです。
タイプ別に選ぶべき機材をおすすめしてみる
ダイビングで水中の撮影をする方法は3つあると説明しました。
- 防水デジカメを水中に持ち込む
- 陸上用のカメラをハウジングして持ち込む
- GoProなどの、防水ウェアラブルカメラを持ち込む
それぞれ、どんな人にどの方法がおすすめか、ご紹介していこうと思います。
ダイビング初心者なら、防水デジカメかGoPro
まずは、ダイビングもカメラも初心者という方であれば、おすすめなのは、
- 防水デジカメ
- GoPro
この二つです。
初期費用の安い防水デジカメが一番始めやすい
初心者の方の本命は、防水デジカメです。
やはり、魅力は費用の安さです。
万が一それ以降にダイビングやカメラにハマる事がなくても、大した痛手を負わずに済みます。
周囲にドヤれて、他の用途も豊富なGoProも有力
GoProも初心者の方の有力な候補となるでしょう。
水中撮影以外の用途も豊富ですし、GoPro持ってるだけでステータスみたいなところあるようなないような…
旅行をGoProで収めたら、結構いいムービーが作れるので、初心者でも楽しみやすいとは思います。
ビギナー〜中級者は、コンデジのハウジング
続いて、ある程度ダイビングハマりはじめの方や、すでにカメラにハマっている人には、
- ハウジング(コンデジ)
が絶対におすすめです。
1型センサーのコンデジレベルまでいかないと、本格感は出にくい
ダイビングもしくはカメラのどちらかで、ある程度経験のある方は、高画質にこだわっても良いと思います。
カメラのセンサーサイズは、1型から上がかなり綺麗に写ります。
せっかくすでにある程度ハマっているわけですから、さらに深めていくためにも、高品質なコンデジを選ぶのは、良い投資となるでしょう。
上級者は、デジタル一眼カメラのハウジング
さらに上の玄人を目指す方は、
- 一眼カメラのハウジング
でしょう。
一眼カメラは、今のカメラの中で最も綺麗に写真が撮れる機械です。
画質にこだわって突き詰めていくなら、これを選ぶしかありません。
動画派は、初級・上級に関わらず、アクションカム
最後に、初心者・上級者問わず、動画撮影ならアクションカムがおすすめです。
すでに説明した通り、体に装着して撮影できて、手ぶれ補正がしっかりしているのは、本当に動画向きだと言えます。
海の中のキレイな映像を撮るなら、アクションカムを選んでみましょう。
ダイビングの撮影におすすめのカメラ10選!
ここからは、具体的におすすめの機種をご紹介していきます!
防水デジカメなら、この機種!
では、まずは防水デジカメから。
オリンパス「TG-5 Tough」
防水性能(水深) | 15m |
センサーサイズ | 1/2.33型 |
有効画素数 | 約1280万画素 |
光学ズーム | 4倍 |
F値 | W2.0 ~ T4.9 |
GPS | ◯ |
重量 | 約250g |
値段 | 6万円〜6.5万円 |
タフな使い方ができるカメラとして定評のあった、「TG-4 Tough」の後継機種となります。
GPSはもちろんのこと、多彩なトラッキングデータを取ることができるようになっているのが面白いところ。
水深の情報や緯度や経度まで記録することが可能です。
遠いどこかの海で使われることを想定した機能なのではないかと思います。
また、そうしたデータはスマホアプリと連携して簡単に確認が可能となっていて、きちんと今のトレンドを押さえています。
撮影品質の面でも、4K動画撮影が可能だったり、マクロ撮影ができたりと、非常に多彩な機能を持っています。
F値も、2.0まで落とすことができ、光量が足りない海中でもしっかりと手ブレしない写真を撮りやすいでしょう。
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ニコン「COOLPIX AW130」
防水性能(水深) | 30m |
センサーサイズ | 1/2.3型 |
有効画素数 | 約1605万画素 |
光学ズーム | 5倍 |
F値 | W2.8-T4.9 |
GPS | ◯ |
重量 | 約221g |
値段 | 約4.5万円 |
こちらも、Wi-Fi機能を搭載していてスマホ連携がスムーズな機種です。
接続方法もいたって簡単で、本体横に付いているボタンを押すだけです。非常に使いやすいですね。
基本性能の面でも、防水性能や、耐衝撃など、ダイビングに使うのに必要なスペックがきちんと備わっていますので、安心して使用できます。
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リコー「WG-50」
防水性能(水深) | 14m |
センサーサイズ | 1/2.3型 |
有効画素数 | 約1600万画素 |
光学ズーム | 5倍 |
F値 | W3.5 ~ T5.5 |
GPS | × |
重量 | 約193g |
値段 | 2.8万円〜3万円 |
前述のTG-5と同じく、マクロ撮影が可能な機種となっています。
海中の生物などにかなり近寄って印象的な写真を撮ることができるでしょう。
また、アウトドアモニターを採用しているため、液晶モニターが明るく見やすいのも特徴です。
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コンデジ&ハウジングなら、この機種!
続いて、高画質コンデジとハウジングを組み合わせる方式を見ていきましょう。
ソニー「DSC-RX100M3」
センサーサイズ | 1型 |
有効画素数 | 約2010万画素 |
ISO感度 | 125-25600 |
光学ズーム | 2.9倍 |
絞り値(開放) | F1.8(ワイド端時) -2.8(テレ端時) |
モニター回転(自撮り) | ◯ |
重量 | 約290g |
値段 | 6.5万円〜7万円 |
ハウジングアクセサリ「Sea Frogs RX100シリーズ用」
ソニーの「DSC-RX100M3」とハウジングアクセサリー「Sea Frogs」の組み合わせです。
RX100M3は、1型の大型センサーを搭載したソニーの高級コンデジです。
1型センサーは、防水デジカメに搭載されているセンサーのおよそ2倍近く大きいセンサーで、非常に綺麗な写真が撮れること間違いなしです。
その威力は、水中ではもちろんのこと、陸上のあらゆる場面で発揮されます。
ポケットサイズでどこにでも持ち歩けます。
旅先やお出かけ先の写真をこれで撮れば、スマホと一線を画す高画質な写真が撮れるでしょう。
(ソニー公式より引用)
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ソニー「DSC-RX100」
センサーサイズ | 1型 |
有効画素数 | 約2010万画素 |
ISO感度 | 125-25600 |
光学ズーム | 2.9倍 |
絞り値(開放) | F1.8(ワイド端時) -2.8(テレ端時) |
モニター回転(自撮り) | ◯ |
重量 | 約290g |
値段 | 約3.6万円 |
ハウジングアクセサリー「Sea Frogs RX100シリーズ用」
RX100は、RX100M3の二つ前のモデルになります。
だからと言って侮ることなかれ。
1型のセンサー搭載はRX100M3と全く同じ。最も重要な「センサーサイズ」というスペックでは同等です。
発売から時間が経っているモデルなので、お値段が非常にリーズナブルなのが大変魅力的です。
1型センサー搭載ながら、破格の3.6万円程度で購入することが可能です。
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キャノン「Power Shot G7X MarkII」
センサーサイズ | 1型 |
有効画素数 | 約2010万画素 |
ISO感度 | 125~12800 |
光学ズーム | 4.2倍 |
絞り値(開放) | F1.8(W)-F2.8(T) |
モニター回転(自撮り) | ◯ |
重量 | 約319g |
値段 | 6.5万円〜7.3万円 |
ハウジングアクセサリー「Sea Frogs G7XII用」
1型センサーを搭載したキャノンの高級コンデジです。
コンパクトで綺麗な写真が撮れるのは、ソニーのRX100シリーズと全く同じです。
暗い所の写真でも、これだけ綺麗に収めることができます。
(キャノン公式より引用)
さらに、タッチパネルを搭載して、使いやすさにも配慮が見えます。
それでいて、比較的リーズナブルなお値段で手に入るようになっているのも嬉しいポイントです。
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デジタル一眼&ハウジングなら、この機種!
デジタル一眼とハウジングの組み合わせを見ていきます。
オリンパス「OM-D E-M10」
イメージセンサーの大きさ | マイクロフォーサーズ
(224.9mm2) |
ISO感度 | 100 ~ 25600 |
画素数 | 約1605万画素 |
連写速度 | 最速8.6コマ / 秒 |
ファインダー有無 | あり |
自撮り
(モニターが180度回るか) |
× |
値段 | 約6万円 |
ハウジングアクセサリー「Sea Frogs E-M10用」
オリンパスの一眼から、OM-D E-M10をご紹介します。
こちらの機種は、最新機種がOM-D E-M10 MarkIIIまで出ており、旧型という位置付けになります。
しかし、だからこそ非常に安価手に入れることができ、高コスパを期待できるのです。
オリンパスの一眼は、おしゃれなデザインとタフなボディを両立しているのと、強力に手ブレを補正してくれるのが特徴です。
マイクロフォーサーズという、一眼にしてはやや小さいセンサーを使っていますが、代わりにレンズを合わせても小型・軽量であるメリットを受けられます。
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ソニー「α7M2」
センサーサイズ | フルサイズ |
画素数 | 約2430万画素 |
連写(秒間) | 5コマ |
最大ISO感度 | 25600 |
重量 | 約599g |
価格 | 約140,000円
(レンズキット) |
ハウジングアクセサリー「Sea Frogs Sony A7II用」
ソニーのフルサイズミラーレスのα7M2です。
何と言っても特徴は、フルサイズの圧倒的描写力と、コンパクトなボディの両立です。
ミラーレスという構造と、ソニーの技術だからこそ成せる技と言えるでしょう。
そして、最近α7のM3が発売されたため、このM2は旧型となり、非常にリーズナブルなお値段で手に入れることができます。
フルサイズに入門しようとしている方や、海の中を圧倒的に綺麗な画質で収めたい方におすすめです。
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アクションカメラなら、この機種!
最後に、アクションカメラをご紹介!
GoPro Hero 6 Black
画質 | 4K |
ワイド端焦点距離
(最大どれだけ広く撮れるか) |
15mm |
最大フレームレート | 60fps |
本体防水 | あり(10m) |
手ぶれ補正方式 | 電子式 |
アクセサリーの豊富さ | ◎ |
wi-fiスマホ転送 | ◯ |
価格 | 45,000~50,000円 |
ウェアラブルカメラの火付け役、GoProの最新機種です。
ハウジングアクセサリーなしでも水深10mの防水が付いているタフなモデルです。
画質の面でも、前モデルと比べて手ぶれ補正がさらに進化しています。
これを選んでおけば間違いない、非常に手堅い機種です。
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ソニー「FDR-X3000」
画質 | 4K |
ワイド端焦点距離
(最大どれだけ広く撮れるか) |
17mm |
最大フレームレート | 60fps |
本体防水 | なし。ただし、防滴対応 |
手ぶれ補正方式 | 空間光学式
(非常に強力な補正方式で、光学式の一種) |
アクセサリーの豊富さ | ◯ |
wi-fiスマホ転送 | ◯ |
価格 | 約47,000円 |
アクションカメラからもう1機種。
ソニーのアクションカメラ「FDR-X3000」です。
こちらの最大の特徴は、手ぶれ補正です。
空間光学手ぶれ補正という、レンズのユニットごと動いてブレを補正する方式を採用していて、これが大変強力なのです。
レンズユニットごと動かす、という技術の結晶みたいな製品を送り込んでくるあたり、非常にソニーらしい感じがします。
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まとめ
いかがでしたか?
ご自身のレベル、用途に合わせて、ぴったりの機種をぜひ選んでくださいね。
そして、素敵な海中写真を撮ってください!!
それでは、今回は以上です!